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◆現存する最古の褓(ポジャギ)にご対面

「織・染・繍그리고(and)仏教」

修徳寺・槿域聖寶館

修徳寺へはこの展示鑑賞のために出向いたのでした。

http://myhome.cururu.jp/pojagi/blog/article/41000518128  から続く。

この境内でいちばん高い場所にある「大雄殿」前の広場から

下を見下ろしています。

この下にある建物の地下に、博物館である「槿域聖寶館」がありました。

広からず狭からず、適度な空間です。

中に入って最初に目に付く作品の置かれたスペースだけは、一段高くなっていて

靴を脱いで上がるよう注意書きがありました。

今回の旅、私と一緒に歩いてくれた運動靴は当然ながら紐靴ですから

こんなときは面倒です^^;

脱ぐのはいいけど、履くのがネ・・・

「織・染・繍그리고(and)仏教」という特別企画展、修徳寺の収蔵品に加えて

全羅南道にある仙巌寺、韓国刺繍博物館、香港Chris Hallなどのコレクションも

あるという情報を得ていたので、もしや・・・とは思っていたのですが。

靴を脱いで、この日最初にご対面の作品が、そのもしや・・・だったのでした。

そのもしやとは、現存する最古(한국민속대사전民衆書館刊に拠る)の褓(ポジャギ)と

いわれる全羅南道にある仙巌寺所蔵の品。

サイズ115*365.5cm、全面刺繍。

龍紋卓衣(Table Cloth)といわれるもの。

紐が2本付いていましたね。。

染色といい、緻密な刺繍の技といい、ため息が出るばかりです

「国内に唯一残る龍紋卓衣」だそうな。

仙巌寺・聖寶博物館のサイトで画像&詳細説明がご覧になれます。

全羅南道攻略の折には、ぜひ行かねばと思っていた仙巌寺のコレクションにも

ここで出会うことができました。

展示会場の中ほどにPCが数台用意され、データベース化された展示作品の

詳細が見られるようになっていました。

PCに近づくと「館長に説明させましょうか」と、職員の方が近づいてこられました。

このアジュンマはPCなんぞ使えないと思われたのでしょうか^^;

ほどなくして、「日本語はまったく出来ませんが・・・」と

館長さんが現れました。PC操作を教えてくださったあと、

展示作品数点に関して実物を前にして説明をしてくださいました。

まずは最初の「龍紋卓衣」から。

また、靴を脱がなければなりません^^;

上の方で、「サイズ115*365.5cm、全面刺繍」とさりげなく書きましたが、

最初、これを全面刺繍だと思わなかったのです。龍や雲や岩、波などを

繍い取った残りの部分、つまり余白は土台布だと信じて疑いもしなかった

その部分も납사수(納紗繡)という技法で、まるで織物そのものであるかのように

全体が埋め尽くされていたのです。

典型的な中国明代の特色ある技法だそうで、やはり説明は聞いてみるもんですね^^;

「一日中、ここにいてくださっても構いませんから^^」という言葉を残し、

館長さんは出て行かれました。

まだお若い方とお見受けしましたが、ありがたい企画をしてくださったものです。

その後、また一人で残りの作品を一通り観たあと、受付へ。

予想もしていなかったすばらしい図録がありました。13万ウォン

過去の展示の図録のなかで、どうしても欲しいものあり、10万ウォン

「よしっ!買って帰ろう」

ところが事件発生

ウォンを持っていなかったのです、ワタシ

街中ならともかくこの山寺では両替が出来そうにありません。

どうしても連れて帰りたい、この図録たち。

思い出しました

知人にお買い物を頼まれて預かった「3万円」があったのを。

これだけは空港でウォンに替えていました。

これを一時流用させていただくとしよう

バッグから銀行の封筒を取り出し、1枚、2枚・・・

23万ウォン ジャスト!!(残りは千ウォン札数枚と小銭がちゃらちゃら)

改めて円安を感じて寂しくなる^^;

が、ともかく買える

目の前で一部始終見ていた受付の方、「帰りの交通費は大丈夫ですか?」と

心配してくださいました^^;

そこへ、先ほどの館長さんが現れ、「모셔다 드려!!」と若い職員の方にひと言。

駅まで車で送ってくださることになりました。

博物館の建物の横に駐車場があり、来るときに通ったお土産屋さんや食堂のあった通りや参道とは

まったく別の道路を通って一気に里へ降り、田んぼの中を走ります。

そんなわけで、

あの可愛い赤ちゃんワンコと遊ぶ予定も、ツルニンジンを下ごしらえしていた食堂で

山菜定食を食べる予定も、「古建築博物館」も、「金正喜の生家」も

車窓からの田園風景とともに彼方へと走り去っていってしまったのです^^;

しかし、そんなことはもはやどうでもいいと思えるほどの、この職員さんの

気働きのすばらしさ。館長さんからは「送りなさい!」とひと言言われた

だけです。

さて、車の中でのこと・・・。

「帰りのバスの切符は買ってあるんですか?」

「いいえ、まだです」

「じゃあ、バスじゃなくて汽車でもいいですね」

「ええ、どちらでもご都合のいい方へ送っていただければ・・・」

汽車の駅がどこにあるのか、そのとき私は知らない

「宿はどちらですか?」

「鍾路です」

「バスが、もし東ソウルターミナル行きの場合でも鍾路までの道順は

お分かりですか?」

「はい、大丈夫ですよ」

おもむろにどこかへ電話を掛けはじめました。

聞いてると、番号案内のようです。

「洪城バスターミナルは何番か?」と聞いてます。

それから「洪城バスターミナル」と通話。バスの時間を確認してます。

ソウル行きは13時48分があるらしい。

ふとケータイで時間を確認すると13時20分。

48分ならちょうどいいじゃない、と私は思った。

電話を切ってまた掛けてます^^

今度は駅の番号を聞いてます。

そして今度は駅と通話。

龍山行きのムグンファ号13時30分のがあることが分かりました。

「汽車駅に向かいます!」と言うと同時に、ぐわ~っとアクセルを踏みます。

ただ今の時刻25分ですよ^^

待つのが嫌いな韓国人だからなのか、この遠来の客人を駅やバスターミナルで

なるべく待たせなくて済むようにという配慮からかは不明ですが、このテキパキさは目を見張るものがありました。

携帯電話で通話しながらの片手運転は置いといて・・・

あゝ、さっきのあのバスターミナルが見えてきたと思ったら、近づいていきます。

汽車の駅はすぐ隣りにありました。私がタクシーに乗った場所とは、バスターミナルを挟んだ反対側に。

もう30分です。

切符売り場とベンチしかない小さな駅舎です。

送ってきてくれた青年が切符売り場まで一緒についてきてくれました。

無事切符を買い、それまで持ってくれていた図録の入った紙袋を受け取ると、

ずっしりと手に食い込みます。7キロぐらい(推定^^)はありそうです。

そこでお礼を述べて改札口からホームへ。

汽車が入ってくるぞ!という緊迫感がまったくありません。

時間は過ぎているのに・・・

ホームから駅舎を望む。

ホームを歩いていると案内が流れました。

「隣りの駅を7分遅れで出発しています。まもなく到着いたします」

このおかげで、間に合ったのでした。

それにしても、バスターミナルの前か、駅でポンと降ろされてもあたりまえなのに、ここまで気働きのできる若者がいるなんて・・・。

お昼は食べ損なっちゃったけれど、胸いっぱい温かいもので満たされて

ソウル・龍山に向かうムグンファ号に乗ったのでした。

-----続く-----

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コメント

田舎とかで困ったことの一つに両替のことがありますね。
一度だけですが、全南の求礼でウォンが少なくなって焦ったことがありました。大きな銀行は無し、町の信用金庫に行きましたが外国為替はないとのことで両替できず。
いろいろと当たっているうちに、農協で両替ができることを知りました。そうなんです。田舎では農協がとても便利だと知りました。
機会がありましたら農協をご活用してみてください。

投稿: cocoa051 | 2011年2月 9日 (水) 05時44分

田舎で困ったら農協ですね^^
有用な情報ありがとうございま~す。

投稿: k_sarang | 2011年2月 9日 (水) 23時05分

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