・慶尚北道(경상북도)

◆k_sarangの解憂所紀行^^その7(醴泉 龍門寺)

醴泉 龍門寺に足を運んだのは、このお寺にしかない高麗時代(朝鮮時代という説も

 あり)に作られたという윤장대(輪藏臺) を見るためでした。

が、この記事は、かなり衝撃的(?)だった解憂所(toilet)での出来事のみです^^;

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↑風に揺れる芍薬の花の画像は윤장대(輪藏臺)のある大蔵殿の前で撮って、

すぐにソウルの友人に送ったもの。要所要所で、こうして写メしておきます。

何かあったときにk_sarangの足取りを辿る手掛かりとなるようにcoldsweats01

下方に見えるのは鐘楼で、さらにその下、境内の一番低い所に解憂所(toilet)はありました。

近くにあった案内板も、建物に掛けられた看板も真新しい。

解憂所(toilet)の建物自体も、境内でいちばん新しく建てられたもののように見えました。

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↑の画像は太白駅のトイレでの撮影ですが、

양변기(洋便器)、좌변기(座便器)と表示されています。

龍門寺の解憂所(toilet)は좌변기(座便器)のみのようでした、たぶん。

男性用の方は覗いていないので分かりませんが…。

何気なくいちばん手前の個室に入ると、な、な、なんと便器内に

立派な置き土産が一つ…coldsweats02

F01

「ぎゃ~~!!」と反射的にドアを閉め、恐る恐る次の個室を開けると

またもや立派なブツが…「ぎゃ~~!!」

「なんで流さないのよ?pout

「もしかして水が出ない??」

「次の人が流して出るのが、この地方のキマリとか…??」

独り言の世界です(笑)

三つ目のドアを開ける。

置き土産のない普通の個室でホッとするwink

先ずは水を流してみる。

「なんだ、ちゃんと流れるじゃん(笑)」

実は、ワタクシこのときとっても悩みました。

「この置き土産を流して(お掃除して)帰るべきか、否か?」

結局、見て見ぬ振りをして龍門寺を後にしたのでしたが、

この旅から帰って、10日目ぐらいに旅のすべてが収まったSDカードが

机の上から忽然と消えてしまうという私にとっては大事件が起こったのです。

後悔しましたねweep

あのとき、悩まず、迷わず、徳を積んでおけばよかったと…。

人生というもの、しないで後悔するより、して後悔。

これまで散々学習してきたはずなのに^^;

あのとき、そのまま帰ってきてしまったことに

ずっと後ろめたさを引きずっていたのです。

やはり、あの一件のせいで、運(ウン)に見捨てられたとみえます(苦笑)

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と、SDカードの行方を捜すこともなく、すっぱりと諦めておりましたが、、

ちょうど3ケ月経った先月(9月)半ばに、ひょっこりと姿を現しました。

データも、もちろん無事でした。

やれやれ…

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◆三江酒幕(삼강주막 サムガンチュマク)  

私の旅、一冊の本から始まることがよくあります。

5月末の三江酒幕(삼강주막 サムガンチュマ)もそのケースでした。

X97889591344102010年に出たこの『막걸리 넌 누구냐?』と

いう허시명著のマッコリに関する本を読ん

で以来、行ってみたい場所の一つになった

三江酒幕、慶尚北道は醴泉郡豊壤面

三江里に位置しています。

早朝にソウルを発って10時過ぎには醴泉

バスターミナルに到着。

市内バスで、これまた行ってみたいお寺

だった醴泉の龍門寺へ。ここでお宝shinecrownshine

を拝見してバスターミナルに戻る。

さて、いよいよ三江酒幕に向かいます。

が、バスが出たばかりで、次のバスは16時。

このときの時刻、まだ15時半にはなっていなかったような…

お寺からバスターミナルに戻って、すぐにバスの時間を

確認すればよかったのにと思っても後の祭り。

その間、何をしていたかと言うと、路面工事中だった駅前交差点に面白い動きをする

工事車両がいて、それを眺めていた(私は子どもか?happy01

あまりに面白くてついつい見入ってしまったけれど、あれこそ動画に収めるべき

だったなぁ。

お日様sunは照りつけるわ、地面からの照り返しはきついわで、工事の見学は途中放棄。

駅舎の中は涼しいかしら?と醴泉駅へ。

待合室には数人のお客さんと荷物が…。

リュックから覗いている野菜。その他に透明なビニール袋にぎっしり詰まった葉物。

醴泉五日市で買ってきたんだろうな~。うらやましいな~。

と、そこへ、まもなく列車が到着しますとのアナウンスが流れる。

釜山行きのムグンファ号(慶北線)が入ってきたのを、動画に収めつつ、お見送り。

このあと、駅のトイレを拝借して、いざ!三江酒幕へと思ったときに、

バスは行った後だということが分かったのでした。

そして、あの釜山行きのムグンファ号を見送ってる場合じゃなかったことにも

気が付いて愕然(ノд・。)

あれに乗って龍宮駅まで行くという方法もあったのに…。

こうなれば、時間の節約にはタクシーを使うしかありません。

幸いにもバスターミナルの建物にくっ付いた形で、タクシー運転手の待機所が

設けられているくらい、タクシーはずらりと並んで客待ちをしていました。

疾走するタクシーから車窓の風景を眺めていると、途中で住居表示が隣接している

「聞慶市」になったり、、また「醴泉郡」に戻ったり、まもなく目指す三江酒幕に到着です。

ペットボトルのお茶を買うときにお話したターミナル内の売店のアジュンマは、

「タクシー代は2万ウォンぐらいかな~」と言っていましたが、結構な距離を走った

メーターの数字は3万800ウォン。

こういうときの常で、ドライバーさんは「3万ウォンでいいよ」と言ってくれました。

空車のままこの距離を戻るのだし、往復分請求されることも覚悟していましたので

やれやれでした(*^-^)。でもバスなら1,000ウォン程度で行けます(゚▽゚*)。

こうして、やっとたどり着いた酒幕。

さて、酒幕とは何ぞや?

小学館の朝鮮語辞典によれば、『(田舎の街道沿いにある)宿屋を兼ねた居酒屋』と

あります。古い時代を描いた小説や映画などにはよく登場する酒幕ですが、何しろ

実際に見たことはないわけで、私のもっていたイメージは、映画『西便制』の

最初のシーンに出てきた峠の酒幕でした。

1402572167351_2ここ三江酒幕は川辺にあります。

낙동강(洛東江)、내성천(乃城川)、

금천(錦川)、この三つの川の合流地点で

あることが三江の地名の由来です。

タクシーを降りると、ここに来る客目当ての

焼き栗屋さんのトラックがいて、試食の

焼き栗を一個もらいました。

ちょうど西日が、カ~~ッ、ジリジリと照りつけ、

熱々の焼き栗の気分ではなく、紙に包んでバッグに放り込んで歩き出す。

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予想していたより、はるかに広い敷地に

金弘道の酒幕の絵のような建物が何棟も

建てられています。

ここを訪れたのは5月27日火曜日でしたが

平日だというのに、結構、お客さんが入っ

ています。これも予想外でした。

何しろ、暑いっ!

さっそく冷たいマッコリをグビグビっと

行きたいところを、ぐっと堪えて、先ずは

写真を撮って回る。

敷地の外に出て、土手の上に立ち、

流れる川を眺めながら、この地が船着場として栄え、

本物の酒幕があった頃の風景や往来する人の

姿、飛び交う声なども想像してみる。

今ある建物は復元されたものです。

10年程前までは正真正銘の酒母・유옥연(ユ オギョン) ハルモニ(おばあさん)が

仕切っていたそうですが、残念ながら2005年89歳でこの世を去られています。

朝鮮時代から続く、いわば大韓民国最後の酒幕だった三江酒幕は、

新しく生まれ変わって、2009年から村人たちの手で運営されるようになり

今日に至っています。

慶尚北道 民俗資料134号に指定されてもいます。

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点在する建物の一つが厨房で、そのカウンターで注文し、計算も済ませ、

注文したものを受け取って好きな建物にセルフサービスで運んで楽しむ。

そんなスタイルです。建物内だけでなく、屋外にテーブルと椅子を並べて

もよし、外に設えられた평상(平床)で韓国スタイルを楽しむもよし。

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写真を撮り終えて、点在する建物、どこに落ち着こうかな~?と物色しながら

歩いていると、男性一人、女性二人の3人グループから

「ここに来て一杯飲んでいきなさいよ~」と、声が掛かりました。

ありがたいことです。

写真だけ撮って帰る人、と思われたのかもしれません。

どっこい、私だって「酒幕でマッコリ」を楽しみに、こんな辺鄙なところまで

やってきたのです。

「ちょっと待っててくださいね~」と返事をして、注文しに行きます。

何を注文するかは、韓国の方のブログでメニューを見て決めていました。
 

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↑삼강교(三江橋)

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ちょっとお洒落な(?)街路灯↑、これすっかりお気に入り。

我が家の玄関前に一本欲しいhappy01

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↓『주모 한 상 주이소』という名前のメニューですヽ(´▽`)/

주모は酒母(チュモ)。

バーやスナックのママさん、

喫茶店のママさん、なんて言い方をしますが、

酒幕のママさんは酒母(チュモ)と呼ばれますヘ(゚∀゚ヘ)。

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メニューというほどのメニューではありません(;´▽`A``

やかんのマッコリ5,000ウォン、白菜のジョン(チヂミ)3,000ウォン。

豆腐1丁3,000ウォン、トトリムッ(どんぐりの寄せもの)3,000ウォン。

それぞれ単品で注文も出来、これらのセットが『주모 한 상 주이소』な訳です。

주모~!と呼んで振り向かせ、目が合ったところで『한 상 주이소~!』と

慶尚道訛りで言う、こんな計画でしたが、計画は早々に脆くも崩れ…(笑)

なぜなら、주모(酒母)がカウンター前にいて、始めっから目が合ってますhappy01

『주모 한 상 주이소』の載ったドテっと重いお盆を持って、声を掛けてくれた

方たちのいるテーブルへ。

ご夫婦と奥様の友人の3人連れだったのですが、私が持っていったお盆を見た

ご主人、「3人でも1人でも量は一緒か~?」とhappy01

このセットメニューは14,000ウォン。

3,4人でも充分な量です。

セットだから割安な価格設定というわけじゃないところが、なんとも面白い。

統営以外の慶尚道で美味しい物を期待しちゃいけないといいますが、

ここの白菜のジョン(チヂミ)は美味しいです。

「独りマッコリ」の予定が、見ず知らずの方たちとの乾杯から始まったことも

よりいっそう美味に感じさせてくれたのかもしれませんが…。

50代のご夫婦でしたが、善山で衣料品店を経営していて、繁盛しているのだそうです。

この日は休業日というわけではないのだけれど、回龍浦観光に来て、そのついでに

三江酒幕に立ち寄ったのだと話されていました。

『막걸리 넌 누구냐?』によると、酒幕というのは酒代を払うとオマケで泊まることが

出来るというような書き方がされていました。

また朴景利の『土地』には、たとえ真夜中でも訪ねてくる人があれば

酒を提供しなければならないのが酒幕だ、というような表現がありました。

今現在、ここに泊まることは出来ませんが、酒幕の小さな建物には往時の雰囲気が

感じ取れる「사공숙소」や「보부상숙소」の看板が掛けられていて、かつては、

船頭さん(사공)の宿泊所と行商人(보부상)の宿泊所は、それぞれ別々の部屋が

割り当てられていたというこが分かります。

この日、善山からのご一行様と一緒にマッコリ御膳を楽しんだのは、

船頭さん(사공)の部屋でした。

縁側の上部にツバメの巣があって、ツバメさんの出入りが慌しい。

「日本にはツバメいないでしょ!ほらっ!写真、撮った!撮った!吉鳥だよ、吉鳥」と

賑やかで楽しい奥さんではありましたhappy01

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帰りは三江酒幕を18時に出るバスがあることを酒母に教えていただき

それに乗ってバスターミナルまで戻りました。

乗客はk_sarang一人だけ。

乗車時間は1時間15分ほど。

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この醴泉を走る市内バスの配色、前から見ても横から見ても

後ろから見てもやはり可愛いnote

三江酒幕を訪れる人のほとんどは自家用車利用のようです。

ということは、帰りは、みな飲酒運転(ノ∀`) アチャー

韓国、ここにも問題ありです^^;

韓国だけじゃなかった。

k_sarangにも大問題発生!

三江酒幕だけでも100枚ぐらいは撮っている画像を含む5月の旅の

すべてが入ったままのSDカードが見当たらないっ!!。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。

というわけで、

この記事は、スマホでたまたま撮っていた画像のみで構成してみました^^;

全体の雰囲気が伝わらない画像ばかりなので、こちら などご参考に!

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◆大邱(テグ)駅で見かけた看板

ずっと以前は韓国で列車の旅をすると、改札を出るときに

『日本から旅行に来た者ですが、

この切符、記念に持ち帰ってもよろしいでしょうか?』などと、

そのつど拙い韓国語で駅員さんにお願いしたりしたものです。

で、そのゲットした切符たちはアルバムに貼ったりなんぞして残っています^^

いつのころからか、韓国の駅の出改札がフリー(?)になり、

自動出改札機そのものは設置されたままなのですが、

常にオープンになっていて切符を通す必要もなく乗り降りできるようになりました。

慣れたといえば、慣れたのですが、通るときに、ふと違和感も感じるのも事実です。

KORAIL(韓国鉄道公社)は、いつこんな大英断をしたのだろうか?

きっと新聞やTVニュースでも報じられたのでしょうが、私は見逃していたらしく

初めてのときは、戸惑いを感じたものです。

本当にこのまま通過していいのだろうか?と。

駅の出改札口は鉄道に乗るための関門の役割という観念は

そう簡単に消えるものではなく、違和感を引きずったままでいました。

あるとき、大邱(テグ)駅でそれに関する看板を見かけ、

それ以降、その違和感が少しばかり解消されたような気がしています。

その看板はこれ↓

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『ご使用済みの乗車券は回収いたしません

領収書として活用してください 韓国鉄道公社 大邱本部 』

書かれています。

看板の後ろにあるゴミ箱に、乗車券がたくさん放り込まれていましたが…^^;

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◆いよいよ呑む^^

英陽生マッコ、いよいよ呑みます。

醸造所のお向かいのお店に押し込まれてしまいました。

「日本から来た人だけど、マッコリ飲ませてやって!」と。

(実は行きたいお店があったのに…coldsweats02

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冷蔵庫から英陽生マッコが一本取り出され、

とりあえずの안주(おつまみ)いりことともにテーブルに置かれました。

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メニュー表を持ってきてもらい、

「何にしようかな?」と眺めていると、

도토리묵무침 해드릴까요?」と提案されました。

メニューには載っていません。

ちなみに、マッコルリもメニューにはありません。

도토리묵무침(どんぐり澱粉を固めた物を野菜と和えた料理)

大好物だからいいようなものの、

客のリクエストよりも先に店の都合を押し付けるっていうのが

いかにも韓国らしい(苦笑)

夕方のちょっと早めの時間、他にお客さんは誰もいません。

ちょうど仕込みに忙しい時間だったのでしょう。

도토리묵무침なら、市販の物を切って野菜と和えるだけで

すぐに出せますものね。

メニューに載っているものは、煮る・焼く・炒める…

当然ながら、それなりに手が掛かります。

さて、トントントンと野菜を切るリズミカルな包丁の音が聞こえたかと思うと

まもなく出てきました。

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一人なのに、声をあげて笑ってしまった量の多さsmile

お皿ごと持ち上げてみると、2キロぐらいはありそうな手応えです。

これが通常の量ではあるのですが、

メニューにないものを出してくれるのだから、

一人だと分かっているのだから、と

その辺の配慮に期待した私が甘かった^^;

食べきれないのは分かっています。

食べ残しは、使いまわしされるであろうことも想像がつきます^^;

なので、あらかじめいりこのお皿に取り分けて

いただきましたよ。

このあとは대구(大邱 テグ)までバスで移動するだけの予定。

そろそろ日も暮れます。

もうカメラの出番はないかもしれませんが、

どんなシャッターチャンスが待ち受けているやもしれませんし…。

ということで、このお店でも、またデジカメバッテリーの充電を

お願いしてしまいました。

この日、3回目です^^。

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「さて、いくらお支払いしたらいいでしょうか?」

ほとんど食べていないお皿をみて、

ここの女主人「う~~ん…」と唸ったあと

「만원만 주세요(1万ウォンだけください)」

肝心の英陽生マッコルリのお味ですが、甘ったるくなくて好みです。

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これも特徴の一つですが、牛乳のような白さではなく

少々黒味がかった色をしています。

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↑のラベル、クリックすると読めるサイズになります。

原材料:小麦粉100%となっていますが、

これはマッコルリの材料としての米の使用が

法的に禁じられていた頃のラベルで、

現在は米50%小麦粉50%であるにも関わらず、

ラベルを替える費用がもったいないので

そのまま使っているのだとおっしゃっていました。

ラベルの在庫を使い切るまでは、このまま続行ということでしょうか。

これもまた、いかにも韓国らしい^^

実は米以外にも、使用しているにも関わらず、

このラベルに表記されていないものがあります。

아스파aspartame アスパルテーム)です。

※フェニルアラニンとアスパラギン酸、2種のアミノ酸からなる人口甘味料

紹介されていた朝鮮日報の記事には甘味料として添加されていると

記されていましたが、英陽生マッコルリ代表のお話によると

甘味を補うためではなく、二日酔い防止目的で

ごく少量使用しているとのことでした。

これで二日酔いにはならないぞと自己暗示を掛けながら

1本空にしましたが、翌朝は爽快でした^^

マッコリは庶民のお酒。

醸造所で直接購入するとペットボトル1本(750ml)が750ウォン(≒58円)です^^

ただし5本以上からの販売だそうですが。

買おうかなと思ったら、「マートで買いな」と冷たくあしらわれました^^;

マートでは900ウォン(≒69円)。

呑みながらラベルを眺めていると、

10℃で保存しても製造日から5日で変質の可能性あり、とあるではないですか。

これで購入はあきらめました。

やたら甘ったるいマッコリが幅を利かせているなか、

英陽生マッコルリの存在は貴重だなぁと感じたことでした。

それにしても英陽(영양 ヨンヤン)は遠かった~~^^;

               

                           2009.10.26~30maple秋の韓国maple

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◆韓国最古のマッコルリ醸造所

ついにやってきました。

『영양生막걸리』(ヨンヤン生マッコリ)の醸造所へ。

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タクシーを降り、この建物に1歩足を踏み入れた瞬間、

馥郁とした麹の香りに、もわ~~っと全身を包まれます。

2009年話題の小説、

신경숙(申京淑 シン ギョンス)の『엄마를 부탁해』の中に

누룩이 발효될 때가 되면 온 집안에 누룩 뜬내가 났다.

(麹が発酵するころには、家中に発酵臭が立ち込めた)

누룩 뜨는 냄새를 좋아하는 사람은 아무도 없었지만・・・

(麹の発酵する匂いが好きな人は誰もいなかったが…)

というくだりが出てきます。

私はあの匂いが嫌いではなく、むしろ好きなんですが…。

いきなり話が逸れました<(_ _)>

朝鮮日報の記事には、

「83年前に建てられた韓国でいちばん古いマッコリ醸造所」と

紹介されていましたが、実際は85年前だそうです。

また、ここ『영양탁주합동(英陽濁酒合同)』代表の方のお名前권시も間違いで

正しくは권시목だとのこと^^;

 

この代表권시목(クォン シモ)氏が案内をしてくださいました。

ここでも私、恥を忍び、勇気を振り絞って、

デジカメのバッテリーチャージャーを差し出し、充電をお願いしました。

「なんと無礼で厚かましいヤツ!」と思われたことでしょう^^;

ひと通り、案内&説明していただいたあと、生き返ったバッテリーで

写真も撮らせていただきました。

なので、この記事も画像ありです^^v

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現存する韓国最古マッコリ醸造所

その前身は植民地時代に建てられた日本酒の造り酒屋。

解放後、韓国人の手に渡り、マッコリが作り続けられてきたという

そんな歴史をもつ醸造所です。

新聞でそれを知ったときから、

ぜひ訪ねてみたい場所になったというわけです。

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↑の門柱の看板は「英陽濁酒合同管理会」

青い看板の方は「酒類製造業 免許第○号」

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玄関に掲げられている전화6(電話6番)の古いプレート。

電話機がまだこんな機種だったころのものです。

電話番号の1番から5番までを、官公署が占めていて、

一般の民家にはまだ電話が普及していなかった時代のこと。

電話6番ということは、いわば民間の第1号というわけで、

当時の醸造所の地位、経済力などが推測できようというものです。

事実、このマッコルリのおかげで권(クォン)代表の少なくない兄弟、

それに従兄弟の方々、皆ソウルの大学を出ているのだそうです。

なかには米国に留学した方も…。

Img_9533sm_2 Img_9534sm 

85年前の建物ですから、如何せん古いです。

↑の2枚の写真は繋がった1棟の建物ですが、

白壁の右横の入り口から入った辺りが「麹室」。

この「麹室」のある建物、壁と天井が二重になった構造。

そして、その二重の間の空洞(約1mほど)には

もみ殻がぎっしり詰められていて、

一定の温度が保たれるようになっているのだそうな。

電気もガスも使用しない、まさにエコな装置です。

扉を一瞬だけ開けて見せてくださいましたが、

「麹室」の中からは温かい美味しい空気が流れ出てきました^^。

敷地内には井戸もありました↓。

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もちろんこの井戸も今なお健在で、

マッコリ造りに一役買っている存在です。

Img_9536sm  Img_9535sm

この窓枠は、まさに日本家屋だ。

私の通っていた小学校の窓はこんなんでしたよ^^;

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ちょっと散らかりすぎですが(失礼<(_ _)>)、事務所です。

권(クォン)代表、突如、手のひらに指で字を書きながら

「これ日本語で何と読みますか?」と、聞きます。

その指で書かれた漢字は「旭(あさひ)」でした。

「旭がどうしたの?」と思った瞬間、

画像の正面奥に見えている板戸が開けられました。

そこには200kg(もっとかな?)はあろうかと思われる

大きな金庫がで~んと鎮座していました。

日本製の金庫で「ASAHIKINKO」の文字が…。

しょっちゅう故障するので修理代が馬鹿にならないため

現在は使っていないと言いながら、鍵を開けて

金庫の中まで見せてくださいましたよ。

邪魔なので古道具屋に売ろうかと思っている、とも話されていました。

その後どうなっただろうか?あの金庫dollar

「旭金庫」で検索してみると、こんなサイトがヒットしました。

会社沿革に記載されている広島県府中市の

「旭金庫製造株式会社」で造られた物に間違いないでしょう。

この醸造所の建物、屋根は地震にも耐えられるトラス(truss)構造で、

柱に使われているのは、今では見ることも稀な木材である

鴨緑江の赤松だそうです。

↓の画像に見えている柱がそれです。

つやっつやと黒光りしている柱と敷居に触ってきました^^

鴨緑江産の赤松というのは、砧を打つときの台にも使われるほど、

堅固なのだとか。

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そうそう、この建物は鉄釘ではなく、すべて木釘が使われているそうです。

2006年には、文化財庁からこの建物を文化財に指定したいという

打診があったそうですが、ある理由からお断りになったそうな。

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さてさて、醸造所に1時間もお邪魔してしまいました。

夕方の5時。

マッコリを味わうのにぴったりの時間です^^

考えてみれば、水分補給だけは小まめにしていましたが、

태백(太白 テベ)での朝食以降何も食べていません。

さぞかし、美味しく呑めることでしょう。

   

                  2009.10.26~30maple秋の韓国maple

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◆初めての英陽(영양)

仁川空港→→江陵→→太白→→春陽→→安東→→●●

今回の旅の第一目的地●●を、本日ついに発表しちゃいます(笑)。

うんと遠回りをし、その道中をも楽しみつつ、

辿り着いたところは慶尚北道「영양(英陽 ヨンヤン)」でした。

安東(アンドン)で乗り継ぐバスの待ち時間が50分ほど。

結局、「영양(英陽 ヨンヤン)」バスターミナル到着は16時ごろでした。

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「영양(英陽 ヨンヤン)」といえば、

唐辛子と葉タバコの産地として有名ですが

最近は葉タバコの生産量はそれほどでもないと現地で聞きました。

走るバスの窓越しですが上の2枚の撮影を最後に、

デジカメのバッテリーが完全にコト切れてしまいました。

それでも唐辛子畑が撮れたのは幸いでした…などと書きつつ、

「これからだっていうのに、カメラなしの状態でどうしようweep」が

このときの本音です^^;

安東バスターミナルを発車したバスは、ひたすら東へ。

東布(삼베)の産地である臨河面を横切り、

영양(英陽)までの所要時間は約1時間。

途中数箇所の停留所で乗客を降ろし、満席で出発した車内が

すっかりまばらな状態になった頃。

停まった所で、時間的にもそろそろかな?と思い、

通路を挟んで斜め前のアジョシに「ここが영양(英陽)ですか?」と尋ねました。

「영양(英陽)はここじゃなくて、次です」という答えに安堵して、浮かした腰を下ろす。

それがきっかけで、영양(英陽 ヨンヤン)到着までの短い時間でしたが

このアジョシとお話することになるのでした。

アジョシ「英陽のどこへいらっしゃるのですか?」

私「マッコリの醸造所です」

アジョシ「醸造所をどうしてお知りになりました?」

私「新聞で知りました」

アジョシ「新聞っていうと朝鮮日報あの記事ですか?

私「そうです、あの記事を読んで、行ってみたくなりまして…」

アジョシ「マッコリはお好きですか?」

私「もちろん好きですよheart04

そんな話の最中に、そのアジョシ、携帯で帰るコールをされていました。

「영양(英陽 ヨンヤン)」バスターミナルに到着し、バスを降りるまでの間に、

アジョシがおっしゃるには…

「私は、ここからタクシーで帰るんですが、ちょうど醸造所の前を通りますから

一緒に乗っていきなさい」

バスを降りると、真横にタクシcarーが。

なんと手回しのいいこと。

帰るコールのお相手はタクシーだったのだ

ありがたく同乗させていただき、5分足らずで醸造所に到着。

そのアジョシも運転手さんもタクシーから降りて、醸造所に入っていきます。

うしろからくっ付いていくと、「この方は安東からのバスで一緒になった

日本の方ですが、朝鮮日報のあの記事を読んでここを訪ねて来られたんです」と

ご丁寧に紹介までしてくれるじゃありませんか。

何とご親切な方でしょう。

そして、そのまま帰られようとするので、ジャンパーの背中を引っ張って(^^;)

「ソンセンニム!お名刺をお持ちでしたら…」と声掛けてみたのですが、

「명함은 없습니다. 일월산 ○○계곡에 있는 수도원에 사는 사람입니다」

(名刺はありません。日月山の○○渓谷にある修道院に住む者です)

とだけおっしゃって、風のように立ち去っていかれました。

お名前をおっしゃらないのなら、せめて修道院の名称だけでも

しつこく訊くべきだったかな?

○○계곡の○○部分は수하と聞いたように思ったのですが

記憶が定かではありません。

もし수하(水下)渓谷なら、こんな↓風光明媚なところです。

http://travel.donga.com/kisa/uview.php?brd_id=kisa_travel&bbs_id=200610040500033&bbs_media=04&brd_inout=1&cpage=1

http://blog.naver.com/bigbell00755/130006346034

韓国最大のホタルの生息地だそうですから、

まさに韓国の秘境と言ってもよさそうな場所ですね。

夏の旅は苦手で避けている私ですが、ここなら行ってみたいなぁ。

ホタルの群舞を観に…。

醸造所の建物をカメラに収め、ここのマッコルリを呑ませてくれる

英陽邑内の食堂で夕食を摂って、というのが思い描いていた計画でした。

誤算だったのは、愚かにもバッテリーを使い切ってしまったこと。

(3個も持参していながら、入念な準備を怠った自分が悪いのです…反省)

バスの中での親切な方との出会い、これは予想外のうれしい出来事。

通路を挟んだ真横にもアジョシが座っていたのに、

通路を挟んだ斜め前の方に声を掛けたのはなぜだったんだろう?

この日の朝の太白(テベ)での食堂選びと同じで、たまたまAを選択したから

こうなったのであって、もしBを選択していたらまた別の展開になっていただろうなと

しみじみと思うのでありました^^。

快くバッテリーの充電をさせてくださった太白(テベ)の食堂は

とてもありがたかったし、面白い出会いのターミナルの所長さんには

すっかりお世話になり、楽しい時間がもてたし。

「현동(縣洞 ヒョンドン)からタクシーで行くしかない」と言い放った

あのアジョシの言葉も、地図でよくよく見るとあながち間違いではないと分かったし。

현동(縣洞 ヒョンドン)から一山ふた山越えると確かに英陽だ。

このコースが最短距離に違いない。

ただし、タクシー代はべらぼうに掛かることでしょう^^;

そんなこんなで、周囲の方々に助けられながらの、わがままな一人旅。

この日の最後は、修道院アジョシのおかげで、マッコルリ醸造所の

隅から隅まで見学させていただけたのでした。

なぜ、ここへ行きたかったのかは次の記事で…^^

                    2009.10.26~30maple秋の韓国maple

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